ロンドン観光でおすすめの美術館や博物館を中心に、主に無料で楽しめる場所をレポートします。定番から穴場まで!

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チェルシー薬草園(Chelsea Physic Garden)ーハーブを中心とした薬草が充実している場所です

メディカル・ハーブの栽培を中心とした、歴史ある薬草園

チェルシー薬草園は、1673年に、医療に役立つハーブの栽培を目的に建てられたロンドン最古の薬草園で、栽培されている植物は5000種類にも及びます。(ちなみにイギリス最古の薬草園は、オックスフォードにあります。)

大英博物館とも深いかかわりがあるハンス・スローンによって、チェルシー・マナーがロンドン薬剤師名誉教会に貸与されて以来、チェルシー薬草園は様々な発展を遂げてきました。

テムズ川に近くあたたかな風が流れるこの薬草園は、世界中から集められた植物を運搬・育成するのに最適な場所で、医師や薬師たちはこの場所で、人体に有益な植物、または逆に有害な植物の見分け方を学ぶことができたそうです。

ちょっと変わったところとしては、イギリス最大の、(実が成る)オリーブの木が生えていて、1976年には7lb(約3.1㎏)ものオリーブの実を収穫した記録が残っています。

チェルシー薬草園へのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​66 Royal Hospital Road Chelsea SW3 4HS LONDON

最寄りの地下鉄駅:Sloane Square

開館時間:11:00~18:00/月~金、日 最終入場 17:30

入館料:大人:10.50£ 子供(15歳以下):6.95£ 5歳以下:無料 その他複数のプランあり(要確認)

公式ホームページhttps://www.chelseaphysicgarden.co.uk

補足情報

  • チェルシー薬草園のエントランスは、Swan Walk と言う通りにあります。
  • 最寄りのバス停は Chealsea Physic Garden で、170のバスが通っていますが、30分に1本と本数が少ないので注意。
  • お土産ショップとカフェスペースあり。(カフェは17時まで。)

ガーデンに入るときは、この扉のインターホンを押して見学したいという旨を伝えると、ドアを開けてくれます。その場でチケットを購入して、入場します。

チェルシー薬草園の個人的な印象と見どころ

チェルシー薬草園は、garden と言う名前ではあるものの一般的なガーデンとはかなり様子が異なります。

ここでは薬草園と言う名前の通り、医療や人々の健康に役立つと考えられてきたハーブなどの植物がメインとなっているので、お花を楽しみたいという方には不向きかもしれません^^;

しかし、「役に立つ植物」について学びたい、あるいは、ハーブやアロマセラピー、などに興味のある方にとっては、とても興味深い場所です。

これだけの種類の薬草を一度に見ることができる場所は、なかなかないと思います。

植物とともに、このような解説もいたるところにあるので、英語さえ読めればかなり深いところまで学べると思いました。

チェルシー薬草園で気になった展示物

チェルシー薬草園は、ロンドンの都会に位置するのにもかかわらず、結構広いです。

それぞれの場所にテーマがあって、例えば、「布を作るために使われる植物」、「料理に使われる植物」、「薬として使われる植物」など、様々な場面でどのように植物を利用するかと言ったことが詳しく学べます。

自分で全てを見て周るには結構時間がかかるので、ツアーに参加したほうが要所をピンポイントで学ぶことができると思います、

私も参加したかったのですが、この日はツアーをやっていませんでした。残念。

なので、一人でぶらぶら歩いた中で目に留まったものを、いくつかご紹介したいと思います!

まずこちらは、布の材料になる植物についてのコーナー。

個人的に気になったのは、このパイナップル!

こんな風に成るなんて知らなかった!庭園博物館で見かけたボタニカルアートのままですね!

こちらはココナッツ。これも、こんな風にできるんだって!

竹からはビスコースと言う物質が抽出され、そこからセロファンやレーヨンを作り出すことができるのですが、その過程で必要となる化学物質はとても有害だそうです。

しかも、竹から繊維を作り出す試みが始まったのは2003年からと、比較的新しい技術なんですね。それも知らなかったので勉強になりました。

こちらはなんと、アヘンの材料になるケシです ( ゚Д゚)

イギリスはアヘン戦争の原因となったアヘンを、清に輸出していたんですよね。

メディカルハーブで有名な、エキナセア。

風邪をひいたときなどにハーブティーとして飲むといいそうです。

日本やアジアの植物などもありました。ドクダミは地植えにしたら危険なような・・・(笑)

そしてこれ、なんだかご存知ですか?

数珠玉(Coix lacryma-jobi・Job’s Tears)と言う植物です。

この実の中心部分は空洞になっているので、そこに糸を通してネックレスを作ることができるんです。小さいころ大好きな遊びの一つだったな~。

ちなみに食用にもなるそうなのですが、どんな味がするのだろうか・・・。

この植物は初めて見ましたが、この鋭い針のような部分は、初期のころの gramophones (蓄音機)の針として使われていたと書いてありますね。

さらに、コチニールと言う昆虫が運んだ赤色の色素を含んでいるとか。

世の中には、本当にいろんな植物があるんですね。そして、その使い道を考案した人ってすごい!

このガーデンには、私の知識欲(雑学欲?w)をくすぐるポイントがたくさん詰まっていました。

こちらはサボテンなどの、温かい地域で育つ植物のための温室です。

個人的には膨大な種類のゼラニウムばかりを集めた部屋が面白かったです。

ゼラニウムは葉に匂いがあるのですが、見学者もそっと匂いを嗅いでオッケーだとのことだったので、いろいろと試してみました。

種類によって微妙に匂いが違うので、ぜひそれを楽しんでみてください^^

小さいですが、お土産ショップもありました。

個人的に気になったのは、↑チェルシー薬草園の植物の種。

これって、植物好きの人にとってはいいお土産になると思うのですが、日本に持ち込むためにはおそらく検疫を通さなきゃダメなので、ちょっと無理そうかな・・・。

私がガーデンを訪れたのは9月の終わりごろでしたが、もうシクラメンが咲いていました。

こういう所からも、日本とは季節感が違うな~と言うことを感じます。

チェルシー薬草園の見学のポイントまとめ

  • ハーブや何かの材料になる植物に特化した薬草園
  • 色々な植物の利用方法について学べる
  • ハーブ好きな人は必見です!

おまけ・・・イギリスでよく見かける「ロビン」と言う鳥です。オレンジの模様がかわいい♡

庭園博物館(Garden Museum)で、イギリスのガーデンの歴史とスタイルを学ぶ

イギリスのガーデンの歴史に興味がある方は、この博物館へGo!

庭園博物館は、ロンドンのランベス地区にある博物館です。

建物はもともと教会だったものを改装して博物館にしているので、普通の博物館とはまた少し違った雰囲気の中で鑑賞することができるのも特徴です。

↑ステンドグラスが美しい。

また、131段の階段を登った先にあるタワーからは、ロンドンの眺めを一望できるそうです。

私が行ったときはオープンしていなかったので、たぶん最近になってはじめたことなのかと思います。(行ってみたかった!)

ちなみにタワーだけの見学も可能で、その場合は3ポンドで入場できます。博物館を見学の方は、チケットにタワーの見学分も含まれているので、改めて購入する必要はありません。

庭園博物館へのアクセスと開館時間・入館料など

住所:Lambeth Palace Road London SE1 7LB

最寄りの地下鉄駅:Lambeth North

開館時間:10:30~17:00/日~金、10:30~16:00/土
毎月第一月曜日と12月25、26日は休館(その他のバンク・ホリデーは開館)

入館料:大人:10£(その他の入館料はこちらの「Prices」をチェック)

公式ホームページhttps://gardenmuseum.org.uk

  • ハンドバッグより大きいサイズのバッグは館内には持ち込むことができません。カウンターで預かってもらう必要があります(無料)

  • チケットを購入すると、この中からバッジを一つとって、胸元につけておくように言われます。(ガーデン側の入り口からは入ろうと思えば誰でも入れてしまうため、チケットを購入したことがわかるようにするためだそうです。)

庭園博物館の個人的な印象と見どころ

イギリスのガーデンの特徴や歴史が事細かに解説してあります。イギリスのガーデンがどのように発展してきたか、イングリッシュガーデンのデザインの特徴などを詳しく学びたい方には、とても充実した内容の博物館だと思います。

展示物も充実していて、かなり見ごたえがありました。

しかし、この博物館の入館料は有料(10ポンド)なので、正直興味のある方以外には、その辺はどうなのかな~と思います^^;

ただ、ロンドンパスと言う、ロンドン市内の60か所以上の観光地に入場できるチケットがあるのですが、そちらを持っている方は無料で入ることができます。

↓こちらから購入すると、キャンペーン中で安くなっていることもあるのでぜひ!

庭園博物館で気になった展示物

博物館の内部は2階建てになっていて、メインの展示は2階にあります。

1階の “A Cerecbation of Botanical Art” の部屋では、素晴らしいボタニカルアートの数々を鑑賞することができます。

パイナップルって、こういう風になっているんですね。ちなみに実際に育っている様子は、Chelsea Physic Garden で見ることができます。

イギリスは「ガーデナーの国」と呼ばれることがあるそうです。

かつて庭を持つことが「お金持ちの特権」であった時代において、人々は工夫してプランターなどで花や野菜を育て、極貧にある人でさえ、稼ぎの一部を植物に費やしていたそうです。

17世紀になると、上流階級の人々は公園で音楽鑑賞をしたり、お食事をしながら会話を楽しんだりするようになってきました。

こちらは、ガーデンミュージアムの近くにあった Vauxhall Garden の入場パスです。お値段は1シリング。

ちなみにデザインは、ナショナル・ギャラリーにも絵が飾られている、William Hogarth(ウィリアム・ホガース)によるものとのことです。

ガーデングッズなども飾られているのですが、個人的にとても気になったのがこちら!ディズニーの「白雪姫」に出てくる7人の小人がついた鉢!表情とかジェスチャーもかなりツボったw

私もこんなの欲しい!

これもかわいい。

花の種。パッケージのデザインも素敵なものが多いです。

そしてこれ、なんだかわかりますか?

“Cucumber Straightener” と言う名前がついていて、きゅうりをまっすぐに育てるためのものらしいw

ジョージ・スチーブンソン と言う発明家が開発しました。(ちなみに彼は、蒸気機関などの分野で有名な人物らしい。)

効果があったのかどうかは書いていませんでした^^;

日本のこんなものまでありました。レトロでかわいい♡

お土産ショップは本当に小さいのですが、ここでしか見たことのないものが結構ありました。

展示品のポストカードなども、珍しくておすすめです。

外には中庭を眺めながらお食事ができるレストランもあり、地元の人たちでにぎわっていました。

庭園博物館の見学のポイントまとめ

  • イギリスのガーデンの歴史やデザインに興味がある方は必見!
  • タワーはロンドンの景色が見渡せる絶好のスポット
  • ちょっと珍しい博物館に興味がある方にもおすすめです。

おまけ・・・見学してたらリスと遭遇!

たくさんの博物館に足を運びましたが、生きた動物と館内で会ったのはこれが初めてでしたw