ロンドン観光でおすすめの美術館や博物館を中心に、主に無料で楽しめる場所をレポートします。定番から穴場まで!

投稿者: yomogi (page 2 of 4)

ロンドン・ソーイングマシン博物館(London Sewing Machine Museum)ー今世紀発見された中で一番重要なミシンがここにあります!その驚きの価格は・・・?

ロンドンで最もユニークな博物館の一つ、ミシンばかりを集めた博物館!

ロンドン・ソーイングマシン博物館は、セントラル・ロンドンから少し離れた Tooting と言う場所にあります。

博物館のコレクションは1946年創業の「ウィンブルドン・ソーイングマシン株式会社」によって収集・修繕されたもので、イギリス国内外で生産された600台以上ものミシンが展示されています。

その幅広い年代のミシンから成るコレクションは、ドラマや映画のセットとして使われることもあるそうです。

ロンドン・ソーイングマシン博物館へのアクセスと開館時間・入館料など

住所:292-312 Balham High Rd, London SW17 7AA

最寄りの地下鉄駅:Tooting Bec(徒歩すぐ)

開館時間:14:00~17:00/毎月第一土曜日 2018年の開館日は補足情報参照

入館料:無料(入場は16歳以上)

公式ホームページhttp://www.craftysewer.com/acatalog/London_Sewing_Machine_Museum.html

補足情報

  • 2018年のこの先の開館日は、7月7日、8月4日、9月1日、10月6日、11月3日、12月1日です。
  • 無料のミニツアー(15分程度)があるので、詳しい説明を聞きたい方は参加をお勧めします。(予約不要)

博物館は2階にあります。

スタッフの方がいるので勝手にあがっても大丈夫だと思いますが、私は一応、1階にいた方に声をかけてから入りました・・・が、その人はスタッフの人ではなくお客さんだったのですがw

でもそのおじいちゃん、「是非ゆっくり見てってね。オーナーも喜ぶと思うよ。」と言ってくれました^^

中に入ると、それはもう、見たことのないほどたくさんのミシン(しかも古い!)が部屋いっぱいに展示されていました。

ウィンブルドン・ソーイングマシン株式会社を設立した Thomas Rushton を記念したプレート。ミシンのコレクションの多くは、息子の Ray Rushton が集めたものです。

ロンドン・ソーイングマシン博物館の個人的な印象と見どころ

博物館自体は2部屋しかない小さなものなのですが、中でも特に貴重なミシンが2つあります。

一つはこの写真のもの。ヴィクトリア女王の長女が所有していたもので、Pollack & Schmidt と言う、1865年に作られたドイツ製のミシンです。オークションで競売にかけられた中では、世界で2番目に高い値段が付いたミシンだとのこと。(23,000£)

こちらが拡大図。

糸がセットされていないと、ミシンと言う感じはあまりしないかも。

そして実は、世界で一番高い値段がついたミシンもこの博物館にあります。

1830年代に Barthelemy Thimonnier と言うフランス人によって発明されたミシンの試作品で、その額、なんと50000£(約720万円!!)ちょっとびっくりなお値段ですよね・・・。

設計図や関連のものも展示されていました。

それにしても、世界一高いミシンと2番目に高いミシンが同時に展示されているこの博物館って、何気にすごいですよね (゚д゚)!

また、ミシンだけでなく手芸に関するレトロなディスプレイもとても魅力的です。

こんな古いパターンブックや・・・

これまた古そうなアイロン!

ペダルの部分までおしゃれなミシンもありました。

レトロな絵が描かれている箱付きのミシン。

創業時のお店を再現したと思われるディスプレイ。

これまたレトロな感じと古いミシンがとてもよくマッチしていて、とても素敵な空間でした。

ロンドン・ソーイングマシン博物館で気になった展示物

色々な年代、様々な国々で作られたミシンがあるのですが、中でもシンガーのミシンは種類が多かったです。

こんな、ペイントが素敵なスタンダードの形のものはもちろん・・・

コンパクトタイプのミシン。

そして、手のひらサイズのミニチュアミシンまであるのには驚きました(笑)(あ、でもこちらはよく見るとシンガーじゃないですね^^;)

ちなみにお店の人は、「シンガーのミシンは会社を買収されて以来、質が落ちてしまったのでお勧めできない。」と言っていました・・・(._.) 悲しいですね。

そしてこちら!ドレッサーとミシンが一体化しているんですよ。

なんという斬新なアイディア(笑)

蓋を開けるとこんな感じになっています。

こんなユニークなものを持てるということは、持ち主は身分の高い人だったのかな~なんて、いろいろと想像が膨らみます。

こんな感じで、ソーイングマシン博物館は、博物館と呼ぶには小さい場所ですが、手芸&レトロ好きの私としてはとても楽しめる博物館でした。

ロンドン・ソーイングマシン博物館の見学のポイントまとめ

  • 世界で1番目と2番目に高い値段が付いたミシンが展示されている
  • 幅広い年代、様々なタイプのミシンが600点以上!
  • 手芸や洋服に興味がある人にお勧めの博物館です。
  • 見学できる日が限られているので、事前に確認を!

大英図書館(British Library)ーマグナ・カルタや作曲家の直筆譜など、珍しいものの宝庫!

マグナ・カルタから不思議の国のアリス、切手のコレクションまで!

大英図書館は、ロンドンのユーストンにあるイギリスの国立図書館です。

大英博物館チェルシー薬草園の設立とも関係の深いハンス・スローンの蔵書をもとに、大英博物館の一部として建てられた図書館でしたが、1973年以降は他のいくつかの国立図書館と合併して、現在の大英図書館になりました。

図書館の規模は世界一で、1億7千万に及ぶ膨大な作品を所蔵しています。

そしてその種類は本に限らず、日誌、新聞、雑誌、音源、特許、データベース、地図、切手、絵画や印刷物、そして草稿まで、ありとあらゆるものに及びます。

また、法廷納本図書館であるため、イギリスで出版された全ての出版物は、必ず1部がここに納本される仕組みになっているそうです。

大英図書館へのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​96 Euston Road, London, NW1 2DB

最寄りの地下鉄駅:King’s Cross & St Pancras International, Euston, Euston Square

開館時間:補足情報参照

入館料:無料(企画展は有料)

公式ホームページhttps://www.bl.uk

補足情報

開館時間

場所によって異なります。ここでは一般的な観光客向けの 展示室、ギャラリー、ショップの開館時間を記します。その他カフェやレストランなどの時間はホームページを参照してください。

9:30~18:00(月、水~金)、9:30~20:00(火)9:30~17:00(土)11:00~17:00(日)

※The Treasures Gallery は 20:00 閉館(火~木)

現時点で決定しているの2018年の臨時休館日は、8月27日(リーディング・ルームのみ休館)、12月24~26、そして2019年1月1日です。

バス停

最寄りのバス停は British Library で、10, 30, 59, 73, 91, 205, 390, 476 のバスが停まります。

その他

大英図書館内で本を閲覧するには Reader Pass の登録が必要になるのですが、観光客で利用される方は少ないと思うので、申請方法などは省略します。

常設展は無料で見学が可能ですが、写真撮影は不可となっています。また、入り口で簡単な荷物チェックがあります。

大英図書館の個人的な印象と見どころ

Treasures of the British Library (上の写真)と言う常設展には、有名なマグナ・カルタやグーテンベルク聖書のほかに、レオナルド・ダ・ヴィンチや「不思議の国のアリス」の作者、ルイス・キャロルなどのオリジナルの作品が展示されています。

中でも印象に残っているものは、作曲家の手書きの楽譜で、特にショパンとプッチーニのものが面白かったです。

と言うのも、ショパンの楽譜は彼の見た目のイメージ通り、とても繊細に、筆圧も弱い感じで書かれているのに対し、プッチーニの楽譜はまず音符がでかい!そしてかなり雑!w

私はどちらの作曲家も好きなので、対比が面白かったです。

また、こちらも中身の撮影は禁止なので写真がこれだけしかないのですが、壁にしまってあるボードを引き出してみると、世界各国の切手やポストカードが収拾されていて、なかなか見ごたえのある展示になっています。

大英図書館で気になった展示物

前述のとおり、展示物の写真撮影が禁止なので、外観と館内の写真だけ。

「不思議の国のアリス」の絵が使われた看板。独特な赤の色遣いもかなりおしゃれです。

これで図書館オリジナルグッズとか作ってくれたらいいのに・・・。

館内はこんな感じ。ところどころに、椅子と机がおかれていて、じっくりと調べものや勉強ができる環境になっています。パソコンを持ち込んでいる人もたくさん見かけました。

階段を上った先にあったディスプレイ。ウィキペディアによると、ジョージ3世の私設文庫だそうです。

外に出て、こちらは図書館の裏側です。

私が訪れた時は、ロシア革命100周年を記念したエキシビションが行われていました。

めっちゃ迫力あるww

ここにも!w でも嫌いじゃないです。

ちなみにこちらは、デザイン・ミュージアムのロシア展のポスター。

私、ロシアって一周まわっておしゃれだと思う。

図書館近くの駅、St. Pancras

図書館のすぐ隣にあって、この写真だと向かって右が大英図書館、左が St. Pancras 駅です。

大英図書館の見学のポイントまとめ

  • マグナ・カルタなどの歴史的に重要なものを所蔵している
  • 膨大な数の切手のコレクション
  • お土産ショップには、図書館オリジナルのおしゃれなグッズが売っているので、そちらも必見です!

チェルシー薬草園(Chelsea Physic Garden)ーハーブを中心とした薬草が充実している場所です

メディカル・ハーブの栽培を中心とした、歴史ある薬草園

チェルシー薬草園は、1673年に、医療に役立つハーブの栽培を目的に建てられたロンドン最古の薬草園で、栽培されている植物は5000種類にも及びます。(ちなみにイギリス最古の薬草園は、オックスフォードにあります。)

大英博物館とも深いかかわりがあるハンス・スローンによって、チェルシー・マナーがロンドン薬剤師名誉教会に貸与されて以来、チェルシー薬草園は様々な発展を遂げてきました。

テムズ川に近くあたたかな風が流れるこの薬草園は、世界中から集められた植物を運搬・育成するのに最適な場所で、医師や薬師たちはこの場所で、人体に有益な植物、または逆に有害な植物の見分け方を学ぶことができたそうです。

ちょっと変わったところとしては、イギリス最大の、(実が成る)オリーブの木が生えていて、1976年には7lb(約3.1㎏)ものオリーブの実を収穫した記録が残っています。

チェルシー薬草園へのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​66 Royal Hospital Road Chelsea SW3 4HS LONDON

最寄りの地下鉄駅:Sloane Square

開館時間:11:00~18:00/月~金、日 最終入場 17:30

入館料:大人:10.50£ 子供(15歳以下):6.95£ 5歳以下:無料 その他複数のプランあり(要確認)

公式ホームページhttps://www.chelseaphysicgarden.co.uk

補足情報

  • チェルシー薬草園のエントランスは、Swan Walk と言う通りにあります。
  • 最寄りのバス停は Chealsea Physic Garden で、170のバスが通っていますが、30分に1本と本数が少ないので注意。
  • お土産ショップとカフェスペースあり。(カフェは17時まで。)

ガーデンに入るときは、この扉のインターホンを押して見学したいという旨を伝えると、ドアを開けてくれます。その場でチケットを購入して、入場します。

チェルシー薬草園の個人的な印象と見どころ

チェルシー薬草園は、garden と言う名前ではあるものの一般的なガーデンとはかなり様子が異なります。

ここでは薬草園と言う名前の通り、医療や人々の健康に役立つと考えられてきたハーブなどの植物がメインとなっているので、お花を楽しみたいという方には不向きかもしれません^^;

しかし、「役に立つ植物」について学びたい、あるいは、ハーブやアロマセラピー、などに興味のある方にとっては、とても興味深い場所です。

これだけの種類の薬草を一度に見ることができる場所は、なかなかないと思います。

植物とともに、このような解説もいたるところにあるので、英語さえ読めればかなり深いところまで学べると思いました。

チェルシー薬草園で気になった展示物

チェルシー薬草園は、ロンドンの都会に位置するのにもかかわらず、結構広いです。

それぞれの場所にテーマがあって、例えば、「布を作るために使われる植物」、「料理に使われる植物」、「薬として使われる植物」など、様々な場面でどのように植物を利用するかと言ったことが詳しく学べます。

自分で全てを見て周るには結構時間がかかるので、ツアーに参加したほうが要所をピンポイントで学ぶことができると思います、

私も参加したかったのですが、この日はツアーをやっていませんでした。残念。

なので、一人でぶらぶら歩いた中で目に留まったものを、いくつかご紹介したいと思います!

まずこちらは、布の材料になる植物についてのコーナー。

個人的に気になったのは、このパイナップル!

こんな風に成るなんて知らなかった!庭園博物館で見かけたボタニカルアートのままですね!

こちらはココナッツ。これも、こんな風にできるんだって!

竹からはビスコースと言う物質が抽出され、そこからセロファンやレーヨンを作り出すことができるのですが、その過程で必要となる化学物質はとても有害だそうです。

しかも、竹から繊維を作り出す試みが始まったのは2003年からと、比較的新しい技術なんですね。それも知らなかったので勉強になりました。

こちらはなんと、アヘンの材料になるケシです ( ゚Д゚)

イギリスはアヘン戦争の原因となったアヘンを、清に輸出していたんですよね。

メディカルハーブで有名な、エキナセア。

風邪をひいたときなどにハーブティーとして飲むといいそうです。

日本やアジアの植物などもありました。ドクダミは地植えにしたら危険なような・・・(笑)

そしてこれ、なんだかご存知ですか?

数珠玉(Coix lacryma-jobi・Job’s Tears)と言う植物です。

この実の中心部分は空洞になっているので、そこに糸を通してネックレスを作ることができるんです。小さいころ大好きな遊びの一つだったな~。

ちなみに食用にもなるそうなのですが、どんな味がするのだろうか・・・。

この植物は初めて見ましたが、この鋭い針のような部分は、初期のころの gramophones (蓄音機)の針として使われていたと書いてありますね。

さらに、コチニールと言う昆虫が運んだ赤色の色素を含んでいるとか。

世の中には、本当にいろんな植物があるんですね。そして、その使い道を考案した人ってすごい!

このガーデンには、私の知識欲(雑学欲?w)をくすぐるポイントがたくさん詰まっていました。

こちらはサボテンなどの、温かい地域で育つ植物のための温室です。

個人的には膨大な種類のゼラニウムばかりを集めた部屋が面白かったです。

ゼラニウムは葉に匂いがあるのですが、見学者もそっと匂いを嗅いでオッケーだとのことだったので、いろいろと試してみました。

種類によって微妙に匂いが違うので、ぜひそれを楽しんでみてください^^

小さいですが、お土産ショップもありました。

個人的に気になったのは、↑チェルシー薬草園の植物の種。

これって、植物好きの人にとってはいいお土産になると思うのですが、日本に持ち込むためにはおそらく検疫を通さなきゃダメなので、ちょっと無理そうかな・・・。

私がガーデンを訪れたのは9月の終わりごろでしたが、もうシクラメンが咲いていました。

こういう所からも、日本とは季節感が違うな~と言うことを感じます。

チェルシー薬草園の見学のポイントまとめ

  • ハーブや何かの材料になる植物に特化した薬草園
  • 色々な植物の利用方法について学べる
  • ハーブ好きな人は必見です!

おまけ・・・イギリスでよく見かける「ロビン」と言う鳥です。オレンジの模様がかわいい♡

サー・ジョン・ソーンズ美術館(Sir John Soane’s Museum)ーまるでからくり屋敷のような、一風変わった博物館。

部屋中がコレクションだらけの、からくり屋敷のような美術館!

サー・ジョン・ソーンズ美術館は、地下鉄駅ホルボーンから徒歩すぐの場所にある、小さな美術館です。イングランド銀行を設計した建築家、ジョン・ソーンズによって建てられ、彼が実際に住んだ家でもありました。

コレクションは、アンティーク、家具、彫刻、建築に関するもの、ホガースやターナーの作品を含む絵画などの多岐にわたり、3万点以上もの建築画を所蔵しています。

美術館のコレクションは彼の遺言によって、手を加えられることはなく180年近く当時の様子を保ったままの展示になっています。

サー・ジョン・ソーンズ美術館へのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​13 Lincoln’s Inn Fields, London WC2A 3BP

最寄りの地下鉄駅:Holborn(徒歩5分以内)、Temple(徒歩15分)

開館時間:10:00~17:00/水~日、最終入場16:30  イギリスの休日もオープン

入館料:無料

公式ホームページhttps://www.soane.org

補足情報

  • サー・ジョン・ソーンズ美術館内は、著作権の関係で撮影禁止となっています。
  • 館内に小さなお土産ショップあり。
  • 大きな荷物はロッカーに預ける必要があります。(無料)

サー・ジョン・ソーンズ美術館の個人的な印象と見どころ

館内のディスプレイもソーンズによるもので、特に詳しい解説があるわけでもなく、年代別・種類別になっていないという点も、普通の美術館に比べて特殊な部分だと感じました。

また、この美術館で最も有名な物の一つに、ウィリアム・ホガースの『放蕩一代記』という絵画があるのですが、これは普段、壁に設置されたドアによって隠されているため、ある程度見学者が集まってからでないと開けてもらうことができないそうです。(私は見逃しました(;_;))

サー・ジョン・ソーンズ美術館で気になった展示物

建物自体がからくり屋敷のようになっていて、また、いたるところにコレクションが展示してあるため道が狭くなっており、他ではあまり見ることのできない面白い空間でした。

小さい博物館ですが、一歩中に足を踏み入れると、とても面白いものを観ることができると思います。

サー・ジョン・ソーンズ美術館の見学のポイントまとめ

  • 180年前の「美術館」が、手を加えることなくそのまま保存されている
  • 写真撮影は禁止
  • 有名画家による作品を鑑賞することができる

ホワイトチャペル・ギャラリー(Whitechapel Gallery)ー若者が集まる、東ロンドンのおしゃれでモダンなギャラリー

東ロンドンのおしゃれでモダンなアート・ギャラリー

ホワイトチャペル・ギャラリーは1901年に、東ロンドンの人々がアートに触れることができるようにと言う目的でオープンしたギャラリーです。

このギャラリーには多くの「初めて」が存在し、とりわけ興味深いものとして、あのピカソの「ゲルニカ」が1939年にイギリスで最初に展示されたのが、このホワイトチャペル・ギャラリーだったそうです。

他にも近代美術の分野においては、ジャクソン・ポロック、マーク・ロスコ、フリーダ・カーロ、現代美術においてはソフィ・カル、ポール・ノーブル、トーマス・シュトゥルート、サラ・ルーカス、マーク・ウォリンジャーなどのアーティストの作品が展示されています。

余談ですが、私はピカソ以外のアーティストの名前を誰一人として知らなかったのですが、最後のマーク・ウォリンジャーの作品をいくつか見たことがあったということに、今回この記事を書いている途中で判明しました。

その作品は、ロンドン地下鉄の全ての駅に飾ってある “Labyrinth” という作品です。

↑この写真のようなものが、駅のホームや改札付近に飾られているのですが、もしかしたら見覚えがある方もいらっしゃるかも。

私は在英中ず~っと、「これなんだろう?」と思っていたのですが、今回やっとその謎が解けました(笑)

ちなみに写真のものは、 Rayners Lane と言う駅のものです。あまり行かない場所だったから、撮ってみたw

ホワイトチャペル・ギャラリーへのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​77-82 Whitechapel High St London E1 7QX

最寄りの地下鉄駅:Aldgate East(徒歩1分)

開館時間:11:00~18:00/木曜以外の火~日 11:00~21:00/木 ※臨時休館することがあるので、事前に要確認

入館料:無料(いくつかの企画展ではチケットが必要)

公式ホームページhttp://www.whitechapelgallery.org

補足情報

  • 地下鉄駅 Aldgate East のすぐ隣にあります。
  • 最寄りのバス停は Aldgate East Station で、15,25,67,115,135,205,254があります。
  • 毎月第一火曜日は、東ロンドンにある150以上のギャラリーが共同で開催するスペシャルイベントが開催されます。(詳しくはホームページを参照ください。)

ホワイトチャペル・ギャラリーの個人的な印象と見どころ

ホワイトチャペル・ギャラリーを訪れたのは、確か土曜日でした。

そのせいもあってか、館内は多くの人、特に若者で賑わっていたのを覚えています。

また、ギャラリーがあるイーストロンドンは、モダン・アートやコンテンポラリー・アートが盛んな場所で、ロンドンの若者文化の最先端の地でもあるそうです。

ホワイトチャペル・ギャラリーからも、そういったロンドンのおしゃれで最先端のアートの雰囲気が感じられました。

ホワイトチャペル・ギャラリーで気になった展示物

時間がなくてじっくり見ることができなかったので、ほんの一部だけご紹介します。

あ、あとギャラリー内の展示は2つのエキシビションを除いて無料なのですが、どこが有料だったかちょっとわかりにくかったです。

有料のブースはチケットが必要なので、マップなどでご確認ください。

この部屋はオブジェが中心の部屋です。

おしゃれな感じ…と言うしか特に感想がないw

こういう感じの作品、好きです。

ビニール袋でできたアート作品。

こちらは廊下の部分に展示してあったのですが、光が透けてきれいでした。

ホワイトチャペル・ギャラリーの見学のポイントまとめ

  • 東ロンドンのモダンなアートギャラリー
  • ロンドンの最先端のアートを鑑賞できる

サイエンス・ミュージアム(Science Museum)ーイギリスの産業革命を支えた科学の力と歴史を学ぶ

世界最大級の科学博物館。産業革命時代の発明を通して、科学の力を学ぶ!

サイエンス・ミュージアムは、1857年にサウスケンジントン博物館(今のヴィクトリア&アルバート博物館)の一部として開館した博物館です。

その後、サウスケンジントン博物館で展示されていたアートコレクションは ヴィクトリア&アルバート博物館に、工学の分野のコレクションは、エキシビションロードにあった建物に移され、この建物が1909年に、正式にサイエンス・ミュージアムとしてオープンしました。

サイエンス・ミュージアムには、イギリスの産業革命時代を支えた数多くのマシンやその設計図などが展示されているほか、これから先の未来科学の発展に関するディスプレイなどもあり、本当に見どころが満載です。

また、科学に親しみを持てるような工夫がいたるところにあるので、小さい子供の知的好奇心を呼び起こさせるには最適の博物館になっています。

サイエンス・ミュージアムへのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​Exhibition Road, South Kensington, London SW7 2DD

最寄りの地下鉄駅:South Kensington(徒歩5分ほど)

開館時間:10:00~18:00/毎日・最終入場17:15 ※12月24~26は閉館

入館料:無料(企画展は有料)

公式ホームページhttps://www.sciencemuseum.org.uk

補足情報

  • 毎月12月を除く最終水曜日は、18:45~22:00 まで LATE と呼ばれる大人のためのイベントが開催されます、詳しくはこちらをチェック。
  • スクールホリデー中は、列に並ぶ時間が長くなりがちなので、時間に余裕をもっていかれるといいと思います。
    ちなみに今年のスクールホリデーは、5月26~6月3日、7月21~9月2日、10月22日~26日、12月24~2019年1月4日です、期間中の開館時間は19時までとなります。
  • 最寄りのバス停は 14, 49, 70, 74, 345, 360, 414, 430 と C1があります。9, 10, 52, 452 と 70 は、ロイヤル・アルバート・ホールの近くに停車し、そこから Exhibition Road を歩いて科学博物館に行くこともできます。(徒歩10分ほど)
  • 大きな荷物やコートは数ポンドでクロークに預けることができます。
  • ベビーカーを置いておく場所はありますが、係の人などはいないので、自己責任で。
  • 入場料は無料ですが、ほかの博物館と違い、入り口にスタッフの人が立っていて、寄付を呼び掛けているので払わずに通りにくい感じがしました^^; 私は5ポンドほど払って入場しましたが、上手く切り抜けられそうだったら払わなくても大丈夫だと思います。

サイエンス・ミュージアムの個人的な印象と見どころ

サイエンス・ミュージアムは5つのフロアに分かれています。

館内の広さは、同じサウス・ケンジントンにあるほかの2つの博物館(V&A, 自然史博物館)の中では一番小さい印象でした。(しかし、それでもある程度の規模はあるので、じっくり鑑賞すると2時間はかかりそうな感じがします。)

イギリスの産業革命時代の革新的な発明を展示したフロア(1階)や、ウェルカム・コレクションでおなじみのウェルカム卿のコレクションをもとに作られた「Journeys Through Medicines」のコーナー(3階)では、科学の発展の歴史を学ぶことができます。

子供だけでなく、大人も楽しめるようなゲームや参加型の展示が多いのも印象的でした。

また、私は今回残念ながら見学できなかったのですが、IMAX と言うシアターでは、レオナルド・ディカプリオがナレートを担当した宇宙に関するドキュメンタリーを3D映像で観ることができるそうです。(ただ、英語なので楽しめるかどうかは微妙w)

ちなみに料金は大人が11£です。

宇宙に関する展示はほかにもアポロ10号の展示など、いろいろなものがあります。(私は時間がなくて見学できず(泣)次回は絶対見たいと思います!)

サイエンス・ミュージアムで気になった展示物

前述のとおり時間がなかったので、ハイライトをざっとしか見学できなかったのですが・・・

まず、館内のいたるところから「科学」を感じられるようなディスプレイになっているのがとても印象的でした。

これは科学と関係あるのかは分からないけど、入り口を入ってまず目に飛び込んできた自転車です。

なんとなく好き^^

こちらは Burnley Mill Engine と言う産業革命の時代に大活躍したエンジン。

ジェームズ・ワットを特集した1階の Energy Hall のブースにあります。

産業革命と言うと、先ほどのようなエンジンや紡績機、蒸気機関と言った大型のものを真っ先に思い浮かべがちなのですが、↑このパネルなんかをみると、産業革命の影響は人々の生活全般にかかわることにまで及んだんだな~と言うことが分かります。

こういうボタンも、産業革命によって大量生産が可能になったものの一つですよね。

戦争と科学のコーナーもありました。

こちらは第一次世界大戦中に、身体の一部を失った人たちが自立した生活を送れるための道具として作られた物です。

フォークにはナイフが組み込まれていて、片手で食べ物をカットすることができるように工夫がされています。

お皿は一見、どこにでもあるような普通のお皿に見えますが、縁の部分が垂直になっているおかげで、食べ物をキャッチしやすくなっているそうです。

こちらはマテリアル(材料)のコーナー。

かなりたくさんの数と種類のマテリアルとその用途などが、解説されています。

様々なマテリアルで作られたディスプレイ。

様々な条件下において、人間の体を守るのに適した素材でできた服

木を叩いて聞こえる音の違いで、腐っている木とそうでないものを見分けることができるそうです。

かなりわかりやすく音が変わるんですね。初めて知りました。

科学について、ゲーム感覚で学ぶことができるような仕掛けがたくさん。

これなんか、かなり本格的でした。

特に子供にとってはいい展示だろうな~と。

時計のコレクションもなかなか見ごたえがあります。

このときはここで力尽きて、宇宙に関する展示を観ることなく退散・・・(;_;)

次回はちゃんと、見学したいと思います!

お土産ショップにはサイエンス・ミュージアムオリジナルのグッズがたくさんあって、どれもセンスが良かったのですが、地味に気になったのはこれ!

小学生だったころを思い出します・・・(?)

サイエンス・ミュージアムの見学のポイントまとめ

  • イギリスの産業革命を支えた人物やその作品について学ぶことができる
  • 難しい科学の内容を、子供でも楽しんで学習できるような工夫がいたるところに施されている
  • おしゃれなお土産グッズがたくさん!

ブルネイ・ギャラリー(Brunei Gallery)ーSOAS の中にある静かな空間。屋上には日本庭園も!

ブルネイ・ギャラリーは University of London の SOAS (School of Oriental and African Studies) に所属するギャラリーで、大英博物館から徒歩5分の場所にあります。

古代から現代までの幅広いアジアやアフリカ、そして中東のアートを展示しているギャラリーで、これらの文化の促進と、ここで学ぶ学生や一般の人たちに役立つ事を目的として設立されました。

Foyle Special Collections Gallery と呼ばれる常設展と企画展の鑑賞はどちらも無料で、屋上には Japanese Roof Garden もあり、ゆったりとした時間が流れています。

ブルネイ・ギャラリーへのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​Brunei Gallery, SOAS, Thornhaugh Street, Russell Square, London WC1H 0XG

最寄りの地下鉄駅:Russel Square(徒歩4分), Goodge Street(徒歩9分)

開館時間:10:30~17:00/火~土 ※木曜日は20時まで開館。日、月と休日、クリスマスの時期は閉館

入館料:無料(10人以上のグループ見学は予約が必要。)

公式ホームページhttps://www.soas.ac.uk/gallery/

補足情報

ブルネイ・ギャラリーの個人的な印象と見どころ

ブルネイ・ギャラリーではアフリカや中東、中国などのアジアに関する様々なものが、巻物から楽器まで展示されています。

誰もが見たことのあるものや、すごく目を惹くものはあまりないのですが、あまりなじみのない地域の民族や文化のイメージを、展示物を通して思い浮かべることができるのが良かったです。

また、屋上にある日本風の庭園はとても小さいのですが、大学の中にあるにもかかわらずとても静かで、穏やかな時間が流れている場所だな~と思いました。

ブルネイ・ギャラリーで気になった展示物

上の写真は、University of London 構内です。

こちらの SOAS と書いてある建物が、学生たちの授業や研究が行われる場所ですね。

ブルネイ・ギャラリーはその反対側にあります。

入り口には受付があるので、そこでギャラリーを見学したいことを伝えます。

ギャラリーはいくつかのパートに分かれていて、私が最初に見学したのは、中東やアジアに関するものが展示されているコーナーでした。

例えばこんなものや・・・

こういったものを鑑賞することができます。

こちらは企画展のコーナー。

Usakos と言う、ナミビアの都市の様子を写した写真が展示されているコーナーです。

街の様子だけでなく、アフリカの人々の生活の様子なども垣間見ることができました。

Usakos はアフリカの多くの地域同様、貧困にあえぐ人が多い都市なのですが、その中にあってっても写真に写っている人々の顔が笑顔だったのが印象的でした。

そしてこちらが、屋上の日本風庭園。誰もいない、とても静かな空間でした。

私がここの学生だったら、お気に入りの場所にしていただろうな~と言うくらい居心地のよさそうな場所でした^^

日本庭園ではなく、あくまでも日本風と言うのがポイントです(笑)

ブルネイ・ギャラリーの見学のポイントまとめ

  • あまり馴染みのない、アフリカや中東の作品を鑑賞できる
  • 屋上の日本庭園でゆっくりするのもいいですね!

デザインミュージアム(Design Museum)ーケンジントンに移転してきた、おしゃれな博物館

デザインに特化した、21世紀型のモダンな博物館

デザイン・ミュージアムは、日本でも「コンランショップ」で有名なコンラン卿(Sir Terence Conran)によって建てられた博物館で、 製品・産業・グラフィック・ファッション、そして建築デザインをテーマとした作品や資料が保存・展示されています。

もともとは、東ロンドンのタワー・ブリッジの近くにあった倉庫を改装して1989年に開館した博物館でしたが、つい最近の2016年に、場所を西ロンドンのケンジントンに移して再オープンしました。

デザイン・ミュージアム博物館へのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​224-238 Kensington High Street London W8 6AG

最寄りの地下鉄駅:High Street Kensington,(徒歩10分) (その他補足情報参照)

開館時間:10:00~18:00/毎日(最終入場17時)12月25,26は除く。※毎月第一金曜日は20時まで開館。(最終入場:19時)

入館料:無料(企画展は有料)

公式ホームページhttps://designmuseum.org

補足情報

  • 最寄り駅は地下鉄駅の High Street Kensington 以外に、Holland Park, Earl’s Court, オーバーグラウンドの Kensington (Olympia) 駅から歩く方法もあります。(いずれも徒歩15分程度。)
    また、最寄りのバス停は “The Design Museum” で、9,10,27,28,49,C1,N9,N28 のバスが停車します。バス停は博物館の目の前です。
  • 館内に昼食やアフタヌーンティーができるレストランがあります。また、1階のCoffee Juice Counter では、飲み物やパンのテイクアウトが可能。

デザイン・ミュージアムの個人的な印象と見どころ

デザイン・ミュージアムの展示物は、人の手で作られた作品よりは、デジタルプロダクツの展示がメインの博物館だという印象を受けました。

デザインに関する幅広いジャンルのものが展示されていますが、中でも一番印象に残っているのは、プロダクトデザインに関する展示です。

私たちがよく知っているゲームや電子機器のデザインが、どのようにして、どんな理由でその形になったのかと言ったことが展示を通して分かります。

今まで、「デザインのその先にあるもの」をあまり意識したことがなかったのですが、ここではそういった一歩進んだことを、いろんな角度から学べるようになっていたのが興味深かったです。

キャッチーな展示物の一つに3Dプリンターがあって、実際に作動している様子を見るのが意外と面白かったです。動きがすごーく遅かったけど(笑)

また、2016年にケンジントンに移転する際に改装されたばかりの建物は、従来の博物館とは少し違った、多目的スペースや会議室を併設する作りになっており、この新しさも、デザインを専門とする博物館にふさわしい感じがしてよかったです。

とてもモダンなデザインなので、建物自体もアートの一部になっています。

このような工作室もあって、アートを鑑賞するだけでなく実際に作る場所があるという点も、この博物館のユニークな点ではないでしょうか。

デザイン・ミュージアムで気になった展示物

館内に足を踏み入れると一番に目に飛び込んでくるのがこのパネルです。

常設展のテーマである “Designer, Maker, User” の文字で出来たもので、一定の時間でその言葉が入れ替わる仕組みになっています。

そばにあった解説によると、「デザインとは、人々によって人々のために行われる物事の一連の流れのことで、その真意は、Designer, maker, User の3つのタイプの人々の間で行われる対話にある。」と言うことだそうです。

この常設展は、その3つの立場に基づいた展示から、デザインにアプローチしていこうという試みになっています。

“What is good design” と言う、直接的な問いに対する答えを見つけることができるような展示もあったので、ぜひ探してみてくださいね^^

↑こちらの写真は、常設展の入り口にある展示です。

誰もが見たことがある、または使ったことがあるような物が、壁一面にディスプレイされています。(ゲームボーイもあるのですが、どこかわかりますか?)

個人的に、かっこよくてテンションが上がるディスプレイでした(*^-^*)

その壁の側面には、デザインの歴史が年代別に解説されていて、デザイナーの紹介からその時代のトレンドまで、とても興味深いことがたくさん書いてあります。

日本人ではコム・デ・ギャルソンを立ち上げた川久保玲さんについての説明文なんかもありました。

まだまだ入り口から先に進んでいません!(笑)

こちらはイギリスの道路標識ですが、デザインは私たちの身の回りのいたるところにあるという一例になっています。

地下鉄のマップも、デザインが時代やニーズに合わせて改良・変化しているのがわかります。

このように触れることのできる体験型の展示などもありました。

導線を意識したキッチンのデザイン。黒い針金からできたガス台が素敵です。

グラフィックデザインのコーナー。

少し先には、デジタルの分野で世界的に有名な企業とその製品を紹介するコーナーがあります。

日本からは、ソニーが紹介されていました!

ソニーと言ったら、ウォークマン!

・・・とはいったものの、微妙に世代がずれててあまりよく知りません(笑)相当流行ったそうですね。

初代プレステは使っていました。

電子製品のコーナーです。

初期のころのものから最新のものまで、国内外を問わずいろいろなメーカーのものがあります。

日本語が書いてありますが・・・こんなの見たことない!

ここにも日本製が!

デジタルの分野を語るとき、日本のメーカーは外せないですよね。

最近は韓国や中国の勢いがすごいですが・・・^^;

また、コーナーの隅には子供用の学習スペースのようなものがあり、ここでは子供たちが自由な発想で描いたデザイン画が展示してありました。

ちらっと見ただけでも、ユニークな作品ばかりで面白かったです。子供の発想ってすごい柔軟で、型にとらわれないでデザインすることができるっていいな~。


デザイン・ミュージアムは移転前の規模より3倍の大きさになったとのことですが、それでも大英博物館などの大きな博物館に比べるととてもコンパクトにまとまっている博物館なので、1時間もあれば十分に見学できると思います。

近くにはホランドパークと言うすてきな公園もあるので、ぜひお帰りの際は散策してみてはいかがでしょうか^^

デザイン・ミュージアムの見学のポイントまとめ

  • デザインや建築に興味がある方にお勧めの、新しいタイプの博物館
  • デザインの歴史と Designer, Maker, User のそれぞれの関わりについて知ることができる
  • 日本の電子製品やデザインに関するものが、イギリスや世界でどのように評価されているかを知ることができる

帝国戦争博物館(Imperial War Museum)ー戦争と紛争の記録を今に伝える博物館。ユニークなお土産も!

意外と知られていない、第一次世界大戦からの戦争の歴史を、今に伝える博物館

帝国戦争博物館は、第一次世界大戦中の1917年に設立が内閣で提唱され、1920年にジョージ5世によって、クリスタル・パレスに正式に開館した博物館です。

イギリスとイギリス連邦が関わってきた戦争や紛争に関するありとあらゆる資料を集めること。そして、それらの個人や社会の記録を後世に残すと言うことを主な目的として、運営されています。

また、そういった目的に加えて帝国戦争博物館は、国立のアートギャラリー、文書や音声・映像記録を集めたナショナル・アーカイブ、そしてそれらを用いた研究を行う研究施設としての側面も持っています。

帝国戦争博物館へのアクセスと開館時間・入館料など

住所IWM London Lambeth Road London SE1 6HZ

最寄りの地下鉄駅:Lambeth North(徒歩5分), Elephant Castle(徒歩8分)

開館時間:10:00~17:00/月~土 クリスマスとイースターの時期は閉館

入館料:無料

公式ホームページhttps://www.iwm.org.uk

補足情報

Imperial War Museum (IWM)はこの場所だけでなく、ロンドンに3か所、地方に2か所あります。

ここでご紹介する Imperial War Museum London, Churchill War Rooms, HMS Belfast はロンドンにあり、Imperial War Museum North がマンチェスター, Imperial War Museum Duxford がダックスフォードと言う都市にあり、それらの総称を Imperial War Museums と言います。

ちなみにこの5つの博物館のうち、ロンドンとマンチェスターの帝国軍事博物館のみが、入館料無料です。

帝国戦争博物館の個人的な印象と見どころ

帝国戦争博物館のコンセプトの一つに、

「近代における戦争のすべての側面と、いかなる立場や社会に属する人の、一人一人の経験を記録する。」

と言うものがあるのですが、その言葉の通り、戦争や紛争を、いろんな角度から見ることができるような展示物が多いと思いました。物事を多面的に見るって需要だな~と改めて実感。

数ある展示テーマの中で、私が最も気になったテーマは、「一般の人が戦時中にどのような生活を送っていたか」と言うことに焦点をあてたもの。

これについては、「気になった展示物」で後ほど詳しくご紹介します。

また、帝国博物館の中央には、実物の飛行機が何機も展示されていて、これが見ごたえがあるんです!

航空機の底を間近で見たのって、これが初めてかも!

スタッフの方によるとゼロ戦もあるらしいのですが、どれか分かりませんでした・・・。

帝国戦争博物館で気になった展示物

色々なテーマの展示物があったのですが、一番印象に残ったのは、↑こちらの「A family in wartime」です。

このコーナーでは、戦時中南ロンドンで生活していたある家族の暮らしを通して、戦時中の人々の生活がどのようなものだったかを、詳しく解説しています。

戦時中は配給制度によって好きに洋服や物を買えなかったため、女性は家族の服を繕ったりする必要がありました。

この展示からは、いかに資源を無駄にせず補修するかが、とても重要だったことがうかがえます。

MAKE-DO AND MEND は、それを象徴する、当時のスローガンでした。

これ、質問が壁に書いてあって、四角いガラス窓をのぞき込むと答えが分かる仕組みになっています。

例えば、戦時中のバースデーケーキはどのようなものだったと思いますか?と言う質問があって、中を覗き込んでみると・・・

イギリスのケーキによくみられる「アイシング」と言う砂糖で表面がコーティングされたものは、当時は禁止されていたそうです。砂糖は貴重品だったから。

これが誕生日ケーキだなんて・・・今の時代では考えられない!

他にも、「Sunday Roast は今と同じような内容だったか。」とか、「当時は好きなだけ紅茶を飲んでもよかったか。」など、当時の人々の生活がどのようなものだったかを垣間見れるような面白い質問がありますので、この展示は必見です!

これは反対側に飾られていた絵の一部ですが、このブランドの砂糖、今でも売られていますよね。パッケージは違うけど。

ベーコンの下には「レーションブック」と言う配給のためのクーポンが付属した冊子が見えます。

ちなみにお土産ショップでは、レーション・ブックの形をしたノートなどのユニークな商品を販売しているので、そちらもぜひチェックしてみてくださいね!

別のコーナーで展示物を見てたらスタッフの人が声をかけてくださって、ミニガイドツアーをしてくれました。

色々お話ししてくださったのですが、例えば写真のスカーフは、女性が工場で働くとき髪が邪魔にならないように結ぶためにも使われたそうなのですが、プロパガンダになるような絵柄が書かれています。真ん中のスカーフの人物は、チャーチルです。

ガスマスクもあって、(子供用にペイントしたミッキーマウスのガスマスクと呼ばれていた?とか言ってた気が。この辺あいまいですw)第二次世界大戦では実際には使われなかったけど、ドイツからの毒ガス攻撃の恐怖があったため、市民用のガスマスクも存在したそうです。

そしてこれ、なんだか分かりますか?

ベッドだそうです・・・。寝ているときに空襲などで家が破壊されても、身を守ることができるようにとのことらしい。テーブルとしても使われていたそうです。

いや~、こんな中で寝なくてはいけないなんて・・・ちょっと想像ができません。

この博物館ではもちろん、当時使われた武器や戦闘機などについても紹介されているのですが、個人的な興味は、やはり大多数の人々の生活がどのようなものだったかについてが大きかったです。

戦時中でも、日常生活は続くんですよね。たとえ戦争によって以前の生活様式とはガラッと変わってしまったとしても、生きていかなくちゃならない。

私は今の時代からこうして当時について学ぶことができる立場にいますが、当事者だったらこんな生活絶対ヤダ!と思いました。それと同時に、今の自分がいかに幸せな日々を送ることが出来ているかーありきたりかもしれませんがこれが、博物館を見学して感じた、一番素直で率直な気持ちです。

帝国戦争博物館の見学のポイントまとめ

  • 戦闘や軍隊に関するものだけではなく、戦時中の一般の人々の暮らしを学ぶことができる
  • 戦争に関するちょっと変わったお土産グッズ

 

クイーンズ・ハウス(Queen’s House)ー幽霊が出る螺旋階段で写真を撮ってみましょう!

螺旋階段がある素敵な建物。アルマダ・ポートレイトもお見逃しなく!

クイーンズ・ハウス(Queen’s House)は国立海洋博物館の隣に位置する建物で、ゲインズバラ、レノルズ、ターナー、ホガースなどのイギリスを代表する画家の絵が所蔵されています。

この建物は、イニゴー・ジョーンズと言う建築家によって1616年から制作が開始され、イングランド王・ジェームズ1世が、王妃のアン・オブ・デンマークに贈り物として与えられたものだと考えられています。

何のための贈り物かと言うと、狩猟の際、王妃がジェームズ1世のお気に入りの犬を誤って撃ってしまったことに対し、ジェームズ1世が王妃の前で悪態をついたことに対する謝罪のためのものだそうです。ちょっと変わってますよね。

しかしながら、王妃は建物を見ることがないまま逝去しました。

1936年ごろにやっと完成したのちしばらくは王族所有の家だったのですが、チャールズ三世が亡くなった船乗りたちの子供のための孤児院として Royal Naval Asylum と言うチャリティー協会に貸し出しました。

孤児院が東イングランドのサフォークに移転してからは、国立海洋博物館の一部となっています。

クイーンズ・ハウスへのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​Romney Road, Greenwich, London SE10 9NF

最寄りの地下鉄駅:Greenwich, Maze Hill(補足情報参照)

開館時間:10:00~17:00/毎日 休日も開館。

入館料:無料

公式ホームページ:https://www.rmg.co.uk/queens-house

補足情報

最寄りの駅はナショナルレールの Greenwich と Maze Hill です。ほかにもアクセス方法はいくつかあるのですが、そちらは国立海洋博物館の補足情報も参照ください。

セントラルロンドンからのおすすめの行き方は、地下鉄駅の North Greenwich から129番または188番のバスで National Maritime Museum のバス停まで行き、そこから歩いていく方法です。

また、バス停からクイーンズハウスは見えるのですが、門から入り口まで少し距離があるので、徒歩5分ほどかかると思います。

クイーンズ・ハウスの個人的な印象と見どころ

この家の展示品の一番の見どころは、「アルマダ・ポートレイト」と言う、エリザベス1世の肖像画です。

こちらがその絵です。

作者は不詳で、同じテーマのものが3つ現存します。残りの2つは ベッドフォードシャーのWoburn Abbey、ロンドンのナショナル・ギャラリーでそれぞれ展示されています。

クイーンズ・ハウスに展示されている物は個人所有のものだったのですが、2016年にロイヤル・ミュージアムズ・グリニッジ※がおよそ14億円で購入しました。

※ロイヤル・ミュージアムズ・グリニッジは、国立海洋博物館、カティーサーク、クイーンズ・ハウス、ロイヤル・オブザバトリーの、グリニッジにある4つの名所のことを言います

この絵がクイーン・ハウスに飾られるようになったかについての理由はいくつかあるのですが、エリザベス一世がグリニッジで生まれであること、そして、この絵のテーマがアルマダの海戦(=船の戦い)でスペインに勝利した時の様子のものであるという理由などから、国立海洋博物館の絵画のコレクションを展示する場所であるクイーンズ・ハウスに飾られているそうです。

チューダー時代の絵の特徴に、モチーフ一つ一つにいろいろな暗喩が込められているそうです。

一番わかりやすいのは、エリザベス1世の手が地球儀に置かれている様子ですよね。その下にはアメリカ大陸があります。

イングランドによるアメリカ大陸の植民地化は、エリザベス女王の治世から本格化したそうです。

この Armada Portrait を購入後、博物館は9か月に及ぶ修復作業と綿密な調査を行ったそうです。

その際に分かったことなどの解説も、パネルやビデオで紹介されていました。

また、この家には “Tulip Stairs” と呼ばれる螺旋階段があるのですが、そこで写真や映像をとるとお化けが写るという噂話があるそうです。

私はこのことを知らずに行ったのですが、結構有名な話のようで、人が途切れることなくみんな次々に写真を撮っていました(笑)

私も何枚か撮ったのですが・・・

私の前には・・・・

姿を見せてくれませんでした^^;

ちなみにゴーストの写った写真は、こちらのページで見ることができます。

クイーンズ・ハウスで気になった展示物

メインの展示物が絵画だということで、船や海をモチーフにした作品をたくさん見ることができました。

個人的に気になったのが、この部屋の人物画です。

先の2つの大戦では、政府が戦争画家を雇って軍人の肖像画を描かせていたのですが、その対象となったのは将校以上のランクの人がほとんどで、1916年までは一般の兵士が描かれている肖像画はほとんどなかったと言う、初めて知ったこともありました。

「年金受給者の一日」を説明したパネル。

少ないながらも、絵画以外の展示品もあります。

なぜか伊万里焼のお皿がありました。

また、建物のインテリアは螺旋階段だけでなく、いたるところが美しいです。

私、こんな感じの床好きかも。

天井も豪華なので、お見逃しなく!

門も素敵です。碇のマークが効いてますよね^^

奥に見える2つのドーム型の建物は、Old Royal Naval College と言う世界遺産の建物。(ちなみにグリニッジのこの辺一帯が世界遺産に登録されています。)

これは・・・ライオン+人魚?^^;

細かく見ていくと面白いものがたくさんあるので、ぜひいろいろと探してみてくださいね!

クイーンズ・ハウスの見学のポイントまとめ

  • 修復されたエリザベス女王の肖像画、「アルマダ・ポートレイト」を鑑賞できる
  • お化けが出るという螺旋階段で、写真を撮ってみよう!
  • 豪華な内装も要チェックです!

国立海洋博物館(National Maritime Museum)ーイギリスの海運の歴史が詰まった博物館です

イギリスの海運の歴史を学べる博物館。子供向けのプレイスペースも!

国立海洋博物館(National Maritime Museum)は、1937年にエリザベス女王の父、ジョージ六世によって建てられた海洋に関する博物館で、ここにあるコレクションの多くは、船のオーナーであったジェームス・ケアードという人物によって寄付されたものです。

国立海洋博物館は、ロイヤル・ミュージアム・グリニッジ(Royal Museums Greenwich)と呼ばれる他の3つの博物館や地域の一つ含まれていて、グリニッジは世界遺産にもなっています。

館内には海に関するアート作品や海運図、船の模型やイギリス海軍の歴史に関する様々な記録など、海洋に関するものがテーマ別に展示されています。

子供が遊べるスペースや展示なども充実しているため、グリニッジ周辺の散策を兼ねて出かけるのにもおすすめの場所です。

国立海洋博物館へのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​Park Row, Greenwich, London SE10 9NF

最寄りの駅:Greenwich, Maze Hill(詳しくは補足情報参照。)

開館時間:10:00~17:00/毎日 バンクホリデーは開館だが、12月24~26は閉館

入館料:無料(企画展は有料)

公式ホームページ:https://www.rmg.co.uk/national-maritime-museum

補足情報

セントラル・ロンドンからの国立海洋博物館へのアクセス方法は

  1. DLR(トラムのような列車)の Cutty Sark 駅から歩く方法(徒歩10分ほど)
  2. ナショナルレールの Greenwich 駅 または Maze Hill 駅から歩く方法(いずれも徒歩10分)
  3. ロンドン・リバー・サービスの Greenwich Pier 駅から歩く方法(徒歩6分ほど)
  4. ロンドンバスで National Maritime Museum 下車(129, 177, 180, 188, 286, 386)

などがあるのですが、セントラルロンドンからだと、バス以外は少し分かりにくいため、地下鉄の North Greenwich 駅から129 または 188 のバスで行く方法が一番おすすめです。所要時間は10分ほどです。

館内のマップはこちらからダウンロードできます。

国立海洋博物館の個人的な印象と見どころ

トラファルガーの海戦で活躍したネルソン提督のコーナーは、なかなか面白かったです。

また、船員のこまごまとした持ち物からは、彼らの船の上での生活の様子を垣間見ることができる気がして、個人的には興味深かったです。

例えばこういうもの。これ、なんだと思いますか?

答えはニードルケースで、トラファルガーの海戦で船に乗っていたサミュエル・エンダービーと言う船乗りのものでした。

解説には、「船乗りたちの多くは、服を繕うために針や糸の使い方が上手くなっていった。」と書かれてありました^^

 

展示室の外には船や人形の模型があって、特に子供たちに大人気でした^^

また、1階にはイギリスの画家、ターナーの「The Battle of Trafalgar」の絵が飾られているので、ターナーファンの方は必見です!

国立海洋博物館で気になった展示物

歴史的価値のあるものがたくさんあったのですが、やはり「なんだこりゃ~」と言うものが一番気になりましたw

例えばこれ!!野菜を調理するときに使うスライサー?ピーラー?ですよね!

こんなものまで船の上で使っていたのか~・・・いや、この時代にこんなものが!って感じでした(笑)

船の模型は小さいものから大きなものまで、それはもういろいろありました。

このパネルは、ロンドンにある The Baltic Exchange(バルチック海運取引所)と言う海運取引所が IRA暫定派のテロ組織に攻撃を受けた際のことと修復作業の様子を説明しているものです。

このときに受けた爆弾攻撃のせいで、建物は修復不可能なまでダメージを受け、取り壊さなくてはならなくなりました。

しかし幸運なことに、Baltic Exchange Memorial Glass と言うステンドグラスはダメージが少なくて済んだため、修復作業を経て2005年にこの国立海洋博物館に展示されることになったそうです。

そのステンドグラスは、博物館の2階(イギリス式1階)にあります。

このブースには修復作業の様子などの説明もあるので、ぜひ足を運んでみてくださいね!

こちらはネルソン提督のポートレイト。

彼に関するものはたくさん展示されていて、不倫相手に送った手紙なんかもありました。

コスチュームは、意外とコレクションと呼べるほど数は多くなかったです。

こういう制服って、かっこいいけど実用的とは言い難いような気がする。こういうのを見るといつもそんなことを思ってしまいます^^;

別のコーナーでは、他国との貿易について紹介されていました。

インドからはお茶だけでなく、シルクなども輸入していたそうです。

ところでこの博物館、休日に訪れたせいもあり、家族で来ている方がたくさんいたのですが、意外なことに(?)展示ブースにはあまり人がいませんでした。見学者も、大人が多かったかな・・・。(確かに、展示品は子供が喜びそうなものはあまりなかった^^;)

それじゃあ子供たちはどこにいるかと言うと、2階の The Great Map という広いスペースで所で遊んでいる子が多かったです。

カフェなどもあったので、親子でくつろぐのにちょうどいいスペースだったのかなと思います。

国立海洋博物館の見学のポイントまとめ

  • イギリスの海洋の歴史について、豊富な展示品を通して学ぶことができる
  • 子供が遊べるスペースがあるので、家族で訪れるのもおすすめ
  • ターナーの “The Battle of Trafalgar” は、この博物館に飾られています

サーチ・ギャラリー(Saatchi Gallery)時代の最先端を行く博物館。スマートフォンを使った参加型の展示もあります

若手作家のコンテンポラリー・アートが中心の、SNSを意識した新しいタイプのギャラリー

Saatchi Gallery は、現代美術(コンテンポラリー・アート)の展示をメインとした革新的なギャラリーで、所蔵作品は、他のイギリスの美術館ではなかなか見ることのできない、海外やイギリスの若手作家のものを中心としています。

1985に開館して以来、ロンドン市内のいくつかの場所への移転を経て、2008年に現在のチェルシー地区にリニューアルオープンしてから、今年で10年目を迎えます。

1985年の開館当時は、ごく少数の現代美術愛好家向けの博物館でしたが、今では年間150万人以上の一般客が訪れ、学生のスクールトリップの場所としても非常に人気のあるギャラリーとなっています。

また、ここに作品を展示することによって、一般にも美術界にも名を知られていないアーティストが脚光を浴びるきっかけになることも多いそうなので、これから注目されるであろう作家の作品を、いち早く見つけることができるのも面白いかもしれません。

サーチ・ギャラリーへのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​Duke of York’s HQ King’s Road London SW3 4RY

最寄りの地下鉄駅:Sloane Square(徒歩3分)または Victoria(徒歩10分)

開館時間:10:00~18:00/毎日  ※最終入場:17:30

入館料:無料

公式ホームページhttps://www.saatchigallery.com

補足情報

  • バスは、11,19,22,49,211,319 (最寄りのバス停:Duke of Square) と、11,137,211,360,452(最寄りのバス停:Lower Sloane Street )があり、バス停はどちらもギャラリーの目の前にあります。
  • 大きめの荷物は預けるように指示されることがあります。(私はリュックサックで行きましたが、肩からかけずに手で持つように言われました。)
  • ギャラリーにはカフェとレストラン併設されています。(Gallery Mess Café/Bar)

サーチ・ギャラリーの個人的な印象と見どころ

このギャラリーは、建物内部に光が降り注ぐモダンな作りのギャラリーで、見学者も若者が多く生き生きとした印象を受けました。

なんか、普通の大学みたいな感じw

展示ルームも、ゆったりとした感じで居心地が良かったです。

またこちらのコーナーでは、作品の隣にあるスマートフォンを操作して、自分の気に入った作品に「いいね!」を付けられるような展示の方法が新鮮でした。

見学者は自由にスマホを操作することができます。

お土産ショップも充実していて、「美術館のお土産」っぽいちょっと珍しい商品が多く、見ているだけでも面白かったです。

サーチ・ギャラリーで気になった展示物

写真のコーナーでは、いろんな「著名人のセルフィ―」を集めた作品が展示されていて、中にはエリザベス女王がスマホで家族と自撮りをしている作品や、キャサリン妃が、ジョージ王子を出産した直後の自撮り(正確にいうと、実際に写真を撮っているのは、出産に立ち会ったウィリアム王子だったけど。)なんていうものもありました^^;

こちらは、ジョージ・ハリスンが60年代にインドのタージマハルでとったセルフィ―。

日本人のセルフィ―もありました!宇宙飛行士の星出彰彦さんが、宇宙で撮ったセルフィ―。

これは普通の人がなかなか真似のできないセルフィ―ですよね^^

このギャラリーでは、初めて見るようなタイプの作品に出合いました。

(ちなみに作者は Her Highness Sheikha Khawla Bint Ahmed Khalifa Al Suwaidi と言う方で、アラブ首長国連邦の政治家?の奥様らしいのですが、なんと読むのか分からないお名前です(汗))

アラビア語の詩ととても精密なタッチの模様が描かれています。

こんな絵が描いてある作品も。すごくアラブっぽい!

この繊細なタッチの模様がすごく素敵でした。色がゴールドやシルバーなので華やかな感じもします。

アラブ地域の美術は、V&A博物館のコーナーも充実していますが、こういった作品を見るのは初めてだったので新鮮でした^^

サーチ・ギャラリーの見学のポイントまとめ

  • モダンなディスプレイの、一風変ったギャラリー
  • お土産屋さんが充実しています。

おまけ・・・お土産ショップのかわいいけど謎な商品w

フリーメイソンリー図書館と博物館(The Library and Museum of Freemasonry)ツアーに参加してフリーメイソンの秘密に迫る!?

イギリスのフリーメイソンの総本山!ツアーに参加して、フリーメイソンの秘密に迫る!?

ロンドンのフリーメイソンの本部、Freemasons’ Hall は、1927年から1933年にかけて建設された、アール・デコ様式の建物です。

「イングランド・グランド連合ロッジ」と言う世界最古のロッジの本部で、230年以上にわたって、ロンドンのフリーメイソンリーの総本山となっています。

このフリーメイソンズ・ホールの2階(イギリス式では1階)には「フリーメイソンリー図書館と博物館」があり、ここでは一般の人が無料でフリーメイソンに関する品々を鑑賞できたり、図書館で調べものをしたりすることができます。

1日に5回ほど行われているガイドツアーでは、各地のグランド・ロッジ(フリーメイソンの支部)が集まって儀式や会合を開くための場所である「グランド・テンプル」内部の見学もできるので、出来ればツアーにも参加することをお勧めします。

フリーメイソンリー博物館へのアクセスと開館時間・入館料など

住所:​60 Great Queen Street London, WC2B 5AZ

最寄りの地下鉄駅:Covent Garden, Holborn(どちらの駅からも徒歩5分ほど)

開館時間:10:00~17:00/月~土(イギリスの休日と12月25日、元旦は休館)

入館料:無料

公式ホームページhttp://freemasonry.london.museum

補足情報

  • お土産ショップは10:30~17:50(月~金)・土曜日は10:00~14:30まで営業。(バンクホリデー中の土曜日と12月24~26を除く。)
  • 最寄り駅からのアクセスはどちらも良好ですが、コベント・ガーデン駅から行くほうが、1本道なので若干わかりやすいと思います。

ツアーについて

ガイドツアーは、平日5回(11時、12時、14時、15時、16時)と土曜日2回(10時半、14時)行われ、いずれも無料・予約不要です。(大人数のグループで見学する場合は要予約)

ツアーでは図書館と博物館の部屋に加えて、フリーメイソンの会員たちが集まる「グランド・テンプル」を見学することができます。

フリーメイソンリー博物館の個人的な印象と見どころ

私がフリーメイソンについて知っていることと言えば、よくテレビで言われているような「陰謀説がなんちゃら~」程度の、ほんとかウソかわからないようなことしかなかったので、特に期待していなかったのですが・・・この博物館、フリーメイソンのことに興味がない人にとっても、かなり見どころが多いですよ!!

特筆すべきは、建物の内装!他ではあまり見たことのない装飾がいたるところに施されていて、インテリアやデザインに興味がある私にはとてもワクワクする場所でした。

そしてもう一つ、個人的に「これが見れただけでも行ってよかった~」と思ったものがあるのですが・・・それは、後ほど写真でご紹介したいと思います!

フリーメイソンリー博物館で気になった展示物

フリーメイソン博物館では、フリーメイソンの成立から活動内容に関する多くの展示物を鑑賞することができるのですが、私はそういったもののデザインそのものを鑑賞するのが面白かったです。つまり、フリーメイソンについては結構どうでもいいw(すみません!)

なので、フリーメイソンについての解説はほとんどないです。ごめんなさい!

代わりに、私がこれだけのために来てよかった~と思ったメダルをご紹介します。こちらです!↓↓↓

アール・ヌーボーがお好きな方はお分かりかもしれませんが、これらのメダル、チェコのアールヌーボー時代のアーティストである、アルフォンス・ミュシャによってデザインされたものなんです。ミュシャ自身もフリーメイソンのメンバーだったそうな。

私はミュシャが大好きなので、これを見た瞬間ピンときて、解説を読んだらやっぱりミュシャの作品でした。

こんなところでミュシャの作品を見ることができるなんて思っていなかったので、すごくうれしかったです(*^-^*)

こちらもミュシャの作品。スコティッシュ・ライトと言う階級の4番目の階級(シークレット・マスター)のためにデザインされたもので、Zerubbabel(ゼルバベル)の “Z” にアール・ヌーボースタイルのカギが絡まっています。ゼルバベルは、エルサレムにある第二神殿の建設の礎を築いた王だそう。

上部にはオリーブの実と葉もデザインされていますが、こういったものが何を意味するかの解説はありませんでした。

私はただ、ミュシャの作品を見ることができて大満足♡やっぱり美しいですよね (*´Д`)

アールヌーボーがお好きな方は、ラトビアのアールヌーボー博物館についての記事もどうぞ。

こんなデザインのバッジも素敵・・・と思ったら、フリーメイソンでよく見かける目がデザインされてる!(プロビデンスの目と言うそうです。)

現代風のグッズもあります。

部屋の奥にあった、会議室の再現。意外と普通ですよね。

最初の展示ルームを抜けて廊下を歩くと、図書館と別の展示ルームにつながります。

図書館では会員と思われる方たちが調べものをしたりしていました。

私は本は読めないので、その奥の展示ルームに向かいます。

最初の部屋もおしゃれでしたが、この展示室はさらにきらびやかでした。光物が多くて(笑)

こちらでは主に、世界中のフリーメイソンに関する物が展示されています。でも、私が見た限り日本のものはありませんでした。中国のものはあったのですが。

こういったセラミックのものから・・・

銀製品。

美しい刺繍の施された・・・なんでしょう、これ。

バッジのコレクションは本当にたくさんありました。

世界各国のグランド・ロッジに関する品々。

中でもフランスのものはおしゃれで豪華でした。

今までに見たことのないようなデザインだな~と思ったものがこちら。

こういうものに黒と白がメインに使われているのって、意外と見かけないような。

なぜか厨二病を思い起こさせるようなデザインw

でもかっけーーー!

やっぱりこういうデザインは、西洋ならではって感じで大好きです。

美しいのは展示品だけでなく、この部屋全体がそれはもう、かっこいい!って感じでした(*´Д`)

その2・グランド・テンプルの室内装飾

先ほどの展示ルームの見学を終えてそろそろ帰ろうかな~と思っていると、スタッフの方が「あと5分ほどでツアー開始なので、参加しませんか?」と声をかけてくださいました。

まあ、時間があるから参加するか、と言う軽い気持ちで参加してみたのですが、これがすごくよかった!

と言うのも、この博物館の目玉と言っても過言ではない、グランド・テンプルの見学ができたからです。

ツアーは展示室からスタートして、このテンプルは最後に案内してくれます。

ツアー参加者は全部で10名ほどで、中にはオランダかどっかのフリーメイソンのメンバーだという方もいました。(スタッフのおじいさんとは、「ブラザー」と呼び合ってたw)

皆さんが熱心にお話を聞いている中、私は話そっちのけで室内を激写していましたw

だって、こんなゴージャスな場所、なかなかお目にかかれないですよ!!(興奮w)

ステンドグラスも美しい。

天井もこんなに素敵じゃないですか?

でも、全体的に新しい時代の内装だと思いました。定期的に改装しているのでしょうね。

この星、「ダビテの星」と言うことを初めて知りました。フリーメイソンと深い関係がある星ですよね。

柱やカーペットの模様一つ一つに至るまで、多くのデザインには意味があるそうなのですが、私はやっぱりデザインが可愛い!と言う感想が先に来てしまう^^;

そしていよいよ、この扉の奥がグランド・テンプルです!

実際にここで会合などが開かれているそうで、見学者の人は「まさかここまで見せてくれるなんて、ちょっと驚き!」と言っていました。

それに対してスタッフの方は、「勿論、見せますよ。フリーメイソンにはたくさんの陰謀説があるけど、そんなことは全くなく、チャリティー機関なんです。どんな宗教でも受け入れます!秘密もありません!」というのをすごく強調していらっしゃったのですが、いやいや~そんなことないだろ、ってみんな思ってたと思うw

ちなみにフリーメイソンは世襲制とかではなく、家族が強制的に入らなくてはいけないこともないそうです。スタッフのおじいちゃんは、家族の中で唯一の会員だと言っていました。

中はこんな感じになっています。

入ってみてまず感じたのが、とても静かな空間だということ。

中央には、身分の高い人たちが座る椅子が3つあります。それを囲むようにして、メンバーが座るそうです。

天井の絵。当たり前ですが、宗教画とも違う、フリーメイソン独特のものだと感じですよね~。

他にも床や壁のデザインの一つ一つがとてもユニークで、アートを学んでいる方はこういう所からインスピレーションを得られるんじゃないかな~と思いました。

このグランド・テンプルを観ずしてフリーメイソンリー博物館に来たとは言えない!と言うほど見ごたえのある場所なので、ぜひツアーにも参加してみてくださいね^^

フリーメイソンリー博物館の見学のポイントまとめ

  • フリーメイソンの歴史や成り立ちが学べる
  • 豪華な展示品と内装のホール
  • ツアーに参加すると、グランド・テンプル内部の見学も可能